悩みのご相談はプロのカウンセラーによる電話カウンセリングサービス「kikiwell(キキウェル)」へ

お電話でのお申し込み・お問い合わせ

050-3736-3332

受付 8:00~25:00 休業日 年中無休

聞き上手な日々-KIKIWELL OFFICIAL BLOG-

★技法1:認知再構成法(コラム法)

2015年12月3日

バランスの良い考え方を身に付けましょう。

 私たちの気持ちや行動は、その時頭に浮かんだ考え(自動思考)によって影響されます。コラム法は、考え方のバランスを取る方法のひとつです。つらい出来事があった時、次のようなコラムを使って考え方を整理することで気分を改善し、対応策を考えることに役立ちます。

この技法は具体的な過去の事例を挙げていただくことからスタートします。そのことを思い出すと辛い気持になる、悲しくなる、不安になる、怒りを感じる、孤独だと思う、人を責めてしまう・・・・そのような方に有効です。

【注意事項】
*辛かった、悲しかった過去をテーマにするため、再体験の危険があります。リスクについてよく検討してから取り組むようにしましょう。

*この技法は特に、マイナス方面への思い込みが強いことを自覚し、改善したい方に対して効果を発揮します。ただし、自分の行動に正当性があり、自分を責めていないケースでは効果は期待できません。

 

7つのコラム

1,状況
2,気分
(強さ  %)
3,自動思考
(確信度  %)
4,根拠
5,反証
6,バランス思考
7,心の変化
( %)

 

認知再構成法(コラム法)実践例

 

1,状況を特定する

最近つらい気持ちになった時の具体的な出来事を教えて下さい。時間を特定し、情景がありありと思い浮かぶくらい具体的にお願します。

 

2,気分(強さ  %)を取り出す

気分を取りだします。気分とはひとことで表現できるものです。以下に例をあげてみます。

【気分の例】
ゆううつ、不安、怒り、罪悪感、恥、悲しい、困惑、心配、興奮、おびえ、いらだち、誇り、無我夢中、パニック、不満、神経質、うんざり、傷ついた、快い、失望、激怒、怖い、楽しい、焦り、屈辱感、安心

気分を取りだすことができたら、気分の強さをはかります。気分の強さは5段階に分かれています。抽出した気分の%の合計が100%になる必要はありません。

まったく感じない=0%
少し=25%
中くらい=50%
かなり=75%
最大=100%

 

3,自動思考(確信度  %)を抽出する

自動思考とは、その時自動的に沸き起こってきた考え、自然に浮かんできた考えのことです。その時どんなことが頭に浮かびましたか?どんなことが心配になりましたか?自動思考の抽出が難しければ、自分のこと、他人のこと、今後のことに分けて考えてみましょう。自動思考が抽出されたら、それぞれの自動思考の確信度を数値化します。

 

コラム  1~3の記入例

1,状況 3日前の午後、職場の廊下ですれちがった同僚が、あいさつもせずに自分の横を通り過ぎた。
2,気分
(強さ  %)
怒り  30%
不信感 30%
不快感 60%
3,自動思考
(確信度  %)
感じの悪いヤツだ 80%
私は彼に嫌われているのだ 80%

 

4,根拠をあげる   5,反証をあげる

根拠とは、自動思考を裏付けする客観的な事実のことです。
反証とは、自動思考とは合わない客観的事実のことです。

*根拠を探すコツは、感情ではなく客観的な事実だけを書き出すことです。「きっと~だろう」は想像にすぎません。
*反証を探し出すコツは、根拠の後に「しかし~だ」とつなげてみることです。

 

コラム 4~5の記入例

4,根拠 彼の表情は硬かったし、私から目をそらせたから。
その日の朝、先週の会議を欠席したことについて責められた。
私以外の人には感じが良い。
5,反証 (しかし)彼はもともと表情のない人である。
(しかし)その時彼は疲れていたのかもしれない。
(しかし)彼はフレンドリーなタイプではない。
(しかし)私のほかにも、彼を嫌っている人がいる。

 

 

6,バランス思考(適応的思考)について考える

「バランス思考とは、根拠と反証をふまえた上での、バランスの良い考え方のことです。バランス思考は適応的思考ともいいます。このバランス思考を導きだす作業が一番難しいものです」以下、バランス思考を導き出す4つのコツです。

1、認知の偏りに注目してみます(認知のゆがみ10項目参照)。
・「~に違いない」と感情的決めつけをしていませんか?
・良いことを過小評価、悪いことを過大評価していませんか?
・ひとつの出来事をすべての結果に結びつけていませんか?
・本来自分に関係のない出来事も自分のせいにしていませんか?
・全か無か思考をしていませんか?

2、最悪のシナリオと最良のシナリオを想像し、その中間の現実的なシナリオを採用してみます。

3、視点を変えて考えてみます。
・家族や友人なら、どのようなアドバイスをしますか?
・他の人ならどんな見方をすると思いますか?
・元気な時の自分なら違う見方をしないだろうか?
・以前同じ経験はありませんでしたか?その時どう対応しましたか?

4、自分が悩んでいることの意味を考えてみます。
・なんのためにこれをするのだろう?(最終的な目標)
・自分は何を心配しているのだろう?(心配の結果)

 

7,心の変化を数値化する

コラム6~7の記入例

6,バランス思考 自分だけが嫌われているという根拠が少ない。
感じが悪いヤツだと結論付けられるほど、私と彼は親しくない。
良く考えてみると、私に対して機嫌よく接してくる時もある。
7,心の変化 怒り  20%
不信感 20%
不快感 20%
仕事に対する意欲(50%)

 

コラム法を受けた感想をクライエント様にお聞きしました。
気分を数値化したことで、「私は彼に嫌われている」とか「彼は感じが悪いヤツだ」ということに対して、信憑性が低いことがわかりました。「もともと相手が気分屋で、むすっとしているヤツなんだ」と自然に思えるようになり、良かったです。

 

*それでも点数が低くならなかった場合の原因と対策

療法前の気分を点数化しておき、療法後の気分の点数と比べてみるとたいていの場合は点数が下がっているはずです。それは、不安度数が低くなるということでもあります。しかし、思うように点数が下がらない場合もあります。治療初期にはあまり気にする必要はありませんが、治療が進み、療法に慣れても点数が下がらない場合、「気分が改善しない」ということについて話し合う必要があります。このような場合、いくつか考えられる原因をあげてみます。

・治療目標が適切でない。目標は遠すぎず、近すぎず。
・取り扱う場面が適切でない。遠い過去の場面、抽象的な場面は避ける。
・クライエント様と治療者の信頼関係が薄い。これはカウンセラー側の問題。
・治療の進め方や治療自体にクライエント様が反発を覚えている。

認知行動療法はクライエント様が自ら「治りたい、治したい」と願い、主体的に取り組む姿勢が必要不可欠です。