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認知行動療法(CBT) トップ

2017年5月25日

(株)kikiwellが運営するうつ病専門心理カウンセリングでは、認知行動療法を実施しております。
電話カウンセリングでお受け致します。お気軽にお問い合わせ下さい。

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ユカリズルームで実施可能な6つの技法 】
(1) 認知再構成法(コラム法)
過去の具体的な出来事をテーマにし、バランスの良い考え方を身に付けることができます。

 
(2) 問題解決技法
今、目の前にある具体的な問題を解決することができます。

 
(3) 週間活動記録表
生活パターンを把握して、気分の改善に役立てることができます。

 
(4) 矢印法
個人の価値観、暗黙の仮定を見つけることができます。

 
(5) 暴露法(エクスポージャー)
少しずつ刺激に慣れていき、不適応反応を消去していくことができます。

 
(6) 認知のゆがみ発見スケール(DAS)
自分の考え方の癖を知ることができます。

 

以下、6つの技法を順に説明していきます。

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(1)認知療法の実践 認知再構成法(コラム法)~バランスの良い考え方を身に付けましょう。

 私たちの気持ちや行動は、その時頭に浮かんだ考え(自動思考)によって影響されます。コラム法は、考え方のバランスを取る方法のひとつです。つらい出来事があった時、次のようなコラムを使って考え方を整理することで気分を改善し、対応策を考えることに役立ちます。

7つのコラム

1,状況

2,気分(強さ  %)

3,自動思考(確信度  %)

4,根拠

5,反証

6,バランス思考

7,心の変化( %)

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(2)認知療法の実践 問題解決技法~具体的な問題を解決しましょう。

 この技法は、今すぐに具体的な問題を解決したいときに使うと良いと思います。電話カウンセリングで、「今すぐ結論を出さなければならない!」とおっしゃるクライエント様にとても有効です。

「仕事に行くのがつらいです。今日休むべき?無理にでも行くべき?」
「転職したほうが良いのでしょうか、それとも今の職場で頑張るべき?」
「彼が冷たいの。続けてもいい?別れるべき?」

このような時は以下の「問題解決技法」に添ってクライエント様とお話しながら、一緒に「ベストな選択」を探ってゆきます。うつ状態では、思考の柔軟性が低下しており、情報処理が困難になっています。これを補助するために、通常ではあまり意識せずに行っている作業を分割し解決法を導きやすくしたものがこの技法です。6つの段階に分かれています。 

1,問題同定・目標

2,解決法を出す

3,各解決策のメリット・デメリットをそれぞれあげてみる

4,解決策の採用・決定

5,実行

6,評価

*はじめは解決が容易な問題を取り扱い、成功体験を積み重ねてゆくことが大切です。

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(3)認知療法の実践③活動記録表~楽しみを感じられる行動を増やしましょう。

 心の病をお持ちの方は活動性が落ちています。あまりにも意欲のない時は休養が必要ですが、少し元気のある時には達成感や楽しみを感じられる行動を増やしながら行動範囲を広げていくことが重要です。心のエネルギーが不足している時は、一気に活動量を増やすことを避けるため、自分自身をよく観察しましょう。また、記録をつけることにより、気分よく過ごせた時の条件がわかるようになります。活動記録表には、一日単位、週単位、月単位、年単位とさまざまな記録の仕方があります。

記録表の評価ポイント

1・1週間の間に、気分は変動しましたか?どのように?
2・気分が良くなったのは何をしていた時でしたか?
3・気分が落ち込んだのは何をしていた時でしたか?
4・1週間のうち、気持ちが晴れる曜日や時間帯、
また気持ちが落ち込む曜日や時間帯はありましたか?
5・来週、もっと気分を軽くするために計画できることを探してみましょう。
余裕があれば、今後数ヶ月の計画も考えてみましょう。

このように考えていくと、「行動」と「気分」の関係が見えてきます。気分を改善するために必要な行動がみつかると良いですね。

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(4)認知療法の実践 矢印法~暗黙の仮定をみつけましょう。

 誰の心の中にも「暗黙の仮定(silent assumptions)」があるといわれています。「暗黙の仮定」とは、「自分で自分の価値と決めたもののこと」です。それは、あなたの価値の成り立ち、個人的な哲学、自負心の基礎となります。例えば・・・

 1、誰かに批判されるということは、私に悪いところがあるからだ。
2、私の価値は、やり遂げることができるかどうかで決められる。
3、ひとつ間違えばすべてがだめになる。常に成功していなくてはいけない などなど・・・

 第三者が客観的にこの文章を読んだ時、「必ずしもそうでない」と感じるでしょうし、これらは真実ではないことも理解できると思います。しかし、残念ながら公平で良好な環境にいらっしゃらない場合、またはなんらかの理由で心が弱っている方の場合、上記のような「暗黙の仮定」が心の多くの部分を占め、苦しみへとつながっていくことが多いのです。

 そんな時、もし可能であるならば、このように考えてみることをお勧めいたします。「この否定的な考え方は果たして真実なのか」
「真実だとすれば、それは何を意味するのか」
「なぜ自分は動揺しているのか」

 「暗黙の仮定」を否定し、あなたのお考えを無理やりねじ曲げたり、安易に前向きな気持ちに変換することをお勧めしているのではありません。自分自身の「考え方の癖」を知ることにより、次に何か起きたとき、状況を正確に把握し、問題の根本を考えることができるようになります。

(5)認知療法の実践 暴露法~刺激に慣れていきましょう。

暴露法はエクスポージャーともいいます。不安障害、強迫性障害(OCD)、社会不安障害(SAD)等に有効とされています。恐怖や不安の原因となる状況や刺激にさらすことで不適応反応を消去する行動療法の一つです。ハイアラーキー(不安階層表)を用いて段階的に恐怖場面に直面させます。

エクスポージャーには、イメージを使う場合と、現実場面に直接さらす方法の2種類があります。現実場面で行った方が、治療効果が高いとされています。
たとえば、「電車に乗ることができない(怖い、不安)」と言うクライエント様に対し

1、まず駅の前まで行って帰ってくる
2、駅構内に入って帰ってくる
3、ホームまで行ってみる
4、ひと駅だけ電車に乗ってみる
5、電車に乗る時間を増やしていく

というふうに、少しずつその対象に身をさらしてゆく、というものです。「ほらね、怖いと思っていたけど実際にやってみたらできるでしょう?大丈夫でしょう?」ということを、クライエント様に言葉で説明して理解していただくのではなく、まさに「身を持って」体験していただくことです。

暴露法の実践(強迫性障害の例)
たとえば「何度も手を洗わないと気が済まない」という方に「手を洗わないことで起こり得る最悪のストーリー」を考えてもらいます。「手を洗わないで料理をした、家族が食中毒になって苦しんでいる。」というスト―リーを文章にして、毎日読み上げます。
または録音して繰り返し聞きます。ここから先は現実場面での暴露になりますが、
あわせて、手を洗わずに料理をする、ということを実際にやってもらいます。その結果、最悪の事態に陥ることはまずないでしょう。こうして「ほらね、大丈夫だったでしょう?」という思いを強化していきます。

暴露法~ユカリズルームでの実践例

私が電話カウンセラーとして活動させていただいているこの数年間で、まさにご自身で固く決意なさって、独自でエクスポージャーを実践なさったクライエント様が数名いらっしゃいます。大きな不安の中で、少しでも症状を改善しようと、皆様独自の工夫で、それぞれの課題に取り組んでいらっしゃいました。

*人が集まる場所が怖い、とおっしゃる方は「今日は大きなデパートに行きます!」と宣言。私と携帯電話でのカウンセリングを受けながら、その都度、不安な気持ち、体調の変化を報告していただき、見事、それをやり遂げました。

*電車に乗ることが怖い方は「今駅です」「これから電車に乗ります」など、お電話で状況報告を知らせて下さり、ご自分なりに取り組んでいました。

*職場の人間関係が苦痛だった方は勇気を出して自ら会合に参加。苦手な人との距離を縮めることに成功。社会不安障害から来る症状も緩和されました。

これらはカウンセラーの私からエクスポージャーを提案し、実践した結果ではありません。それぞれ皆様方、さまざまな思いがあり、自ら計画し、実行なさったことです。大きな病院などでは綿密な治療計画を立て広場恐怖の克服などについては、時に集団で実施することもあるようです。しかし私は、クライエント様お一人おひとりが自分を見つめ、自分のこれからについて考え、今必要と思われる課題を決めて自主的に取り組む、というその姿に感動します。

認知行動療法の基本姿勢の一つに「治療は受けるものではない。(自ら)するものである」と言う言葉があります。「治りたい」「治したい」と強く願いそれを実行することのできるクライエント様にエクスポージャーは有効であるといえるでしょう。

 暴露法の実践をためらう方へ
「エクスポージャーは無理をして行うことのないようにしましょう。また、エクスポージャーだけが治療のすべてではありません。さらに、今現在、エクスポージャーを試してみる気持ちになれない方は、そのことでご自身を責める必要はありません。それぞれの心理療法には、実施するのに適切な時期があります。休養が必要な方、心理療法が必要な方・・・人それぞれですから、認知行動療法自体にお気持ちが向かなくても気に病む必要はありませんので、どうかご心配なく」

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(6)認知療法の実践 DAS(認知のゆがみ発見スケール)~自分の考え方の癖を知りましょう。

あなたの健全な日常生活を阻害する「暗黙の仮定」を明らかにする方法についてお話しします。

 暗黙の仮定とは・・・自分で自分の価値と決めたもののこと。個人的な哲学、自負心の基礎となる資質のことです。

それが、非論理的である場合、気分の動揺をきたしやすくなるといわれています。暗黙の仮定を明らかにする方法のひとつは、先日お伝えした「矢印法」。もうひとつは今回お話しする「認知のゆがみ発見スケール(DAS)」を使う方法です。

  認知のゆがみ発見スケール(DAS)とは、アーリーン・ワイズマン博士(デビット・D・バーンズの研究チームの一員)が開発したものです。35の質問に答えることにより、個人的価値観のプロフィールを作り、自分の心理的な受容範囲や弱点がわかります。結果、以下の七つの領域についてあなた自身の個人的人生観を知ることができます。

1、承認依存度
2、愛情依存度
3、業績依存度
4、完全主義度
5、報酬依存度
6、全能感
7、自律性

 占いや心理テストと異なり、専門家と話し合いながら取り組むことが望ましいとされているので35の質問について、ここ(ネット上)では言及しません。しかしこの方法で、自分だけの「人生観」を知り自己改革をなさったクライエント様はたくさんいらっしゃいます。より深く自分自身を知ることによりはじめて、自己改革はかないます。

うつ病専門心理カウンセリング ユカリズルームでは、認知行動療法を実施しております。詳細はこちらでご確認下さい。

(株)kikiwell キキウェルメンタルヘルスサービス 
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認知行動療法(CBT)技法1:認知再構成法(コラム法)

2014年8月14日

(1)認知療法の実践 認知再構成法(コラム法)~バランスの良い考え方を身に付けましょう。

 私たちの気持ちや行動は、その時頭に浮かんだ考え(自動思考)によって影響されます。コラム法は、考え方のバランスを取る方法のひとつです。つらい出来事があった時、次のようなコラムを使って考え方を整理することで気分を改善し、対応策を考えることに役立ちます。

7つのコラム

1,状況

 最近つらい気持ちになった時の具体的な出来事を抽出しましょう。
 時間を特定し、情景がありありと思い浮かぶくらい具体的にお願いします。

2,気分(強さ  %)

 その時の気分を取り出してみましょう。
 気分とは、ひとことで表現できるものです(例:ゆうつ、不安、悲しい、心配、楽しい、焦り等)。
 気分を取りだすことができたら、それぞれの気分の強さをはかります(最小0%、最大100%)

3,自動思考(確信度  %)

 その時自動的に沸き起こってきた考え、自然に浮かんできた考えを取りだしてみましょう。

4,根拠

 自動思考を裏付けする客観的な事実を出してみましょう。

5,反証

 自動思考とは合わない客観的な事実を出してみましょう。

6,バランス思考

 根拠と反証をふまえた上でのバランスの良い考え方を導きだしてみましょう。 

7,心の変化( %)

 コラム2で取りだした 気分の強さを再度はかってみます。

 コラム2で取りだした、マイナスの気分の強さ(%)の数値が、コラム7の時点で下がっていれば
マイナスの気分が改善されたことになります。

 

 

認知行動療法(CBT)実践可能な6つの技法

2014年8月14日

ユカリズルームで実施可能な6つの技法 】

(1) 認知再構成法(コラム法)
過去の具体的な出来事をテーマにし、バランスの良い考え方を身に付けることができる。

 
(2) 問題解決技法
今、目の前にある具体的な問題を解決することができる。

 
(3) 週間活動記録表
生活パターンを把握して、気分の改善に役立てることができる。

 
(4) 矢印法
個人の価値観、暗黙の仮定を見つけることができる。

 
(5) 暴露法(エクスポージャー)
少しずつ刺激に慣れていき、不適応反応を消去していくことができる。

 
(6) 認知のゆがみ発見スケール(DAS)
自分の考え方の癖を知ることができる。

 
認知行動療法には、上記6つの技法の他にも、様々な技法がございます。
ご希望の技法がございましたらぜひご相談下さい。
又、クライエント様お一人おひとりに合わせて、技法をミックスして使う場合もございます。

認知行動療法(CBT)実践例

2014年8月14日

【実践例 (担当カウンセラー:あさくらゆかり  クライエント様:40代女性)】

2011年4月、NHKの「クローズアップ現代」で認知行動療法の実例を取り上げていました。この番組の放映以来、認知行療法に関するお問い合わせが多く寄せられるようになりました。認知療法の保険適用に関するきまり(医師が定められた手順で行う認知療法は保険が適用される)は、実は2010年にすでに制定されています。しかし当初から、医療関係者、専門家の間では「厚生労働省のマニュアルどおりに実施できる医師が少ない」「診療報酬が低く、医師が経済的に見合わない」などの理由により、実際にこの療法を実施できる病院はごくわずかではないかと懸念されていました。まさにその通りであるようです。これまで「近所に認知行動療法を行う病院がない」「予約を申し出たら3カ月待ちと言われた」とおっしゃるクライエント様とたくさん出会いました。

ユカリズルームは207年の開室当初、認知行動療法は行っておりませんでした。しかし、ある時女性のクライエント様(リピーターの方)に懇願されました。「私は10年もうつ病と闘ってきました。今こそ、自分を変えたいのです。でも近くに適切な病院がありません。ぜひ認知行動療法をお願いします!!」

 「認知行動療法が、電話でどこまでできるのだろうか?」最初はかたくなにお断りしていたのですが、幾度も懇願されて、承諾いたしました。認知行動療法には様々な技法があり、「自分でできる認知行動療法」などというタイトルの本もたくさん出ていて簡単に手に入ります。自分で行うだけでも、かなり効果が上がる場合もあるそうです。その女性もその類の本を持っていましたが、「どうしても自分一人では取り組むことが難しくて・・・」とおっしゃっていました。認知行動療法を行う時の注意事項として「自分で治りたい、治したいと強く思っていること。そのために過去を冷静に思い出す作業を受け入れられること」が条件に挙げられます。その女性は、強い気持ちでカウンセリングに臨みました。まず「認知のゆがみ」が本当にあるのかどうか?ゆがみがあるとして、どのような種類のものがあるのか?そのゆがみを認識し、どの技法でアプローチすることができるのか?

その女性はそれらの課題を、時間をかけてこなし、最終的には自己改革に成功。カウンセラーの私も目をみはるほどでした。療法の最後のセッションで、女性は、自信に満ちたお考えやこれからの人生に対する決意を述べられ、私は心から大きな拍手を送りました。

 「週間活動記録表」で自分の思考や生活のパターンを知り、「認知再構成法(コラム法)」で感情や認知の変化を体感し「問題解決技法」」で日常の問題を具体的に解決してゆく。

とくに三番目の「問題解決技法」はその女性に合っていたようで「今朝は会社に行かれそうにないのですが・・・休むべきですか?行くべきですか?」ですとか「夫とけんかしてしまって、寝込んでしまうほど後悔して悩んでいます。どうしたらよいですか?」など、カウンセリングの中で、日常の問題を解決することに活用なさっていました。今では元気に日常生活を送れるようになったその女性からは、時折電話カウンセリングのご予約をいただきます。最近のご家族の様子やご自身の趣味の話などで盛り上がります。「認知行動療法ってやっぱり凄いですね!あの頃は本当にお世話になりました。一人じゃない、一緒に考えてくれるひとがいる、という事実が本当に心強かったです。今でも悩んだり迷ったりしたときは、自分でこの療法を使って解決しています」。認知行動療法は、薬物療法に代わる有効な治療法であると、私は確信しています。

(株)kikiwellキキウェルメンタルヘルスサービス所属カウンセラー
(社)日本ライトカウンセリング協会理事
うつ病専門電話カウンセラー
マザーカウンセラー
あさくらゆかり

 

 

認知行動療法(CBT)概要

2014年8月14日

【認知とは】
認知とは「その人がそのものごとをどうとらえていくか」その捉え方を指します。同じ環境や刺激を与えられても、その感じ方は誰でも同じというわけではありません。例えば同じ風景を見ていても、その感じ方は人それぞれです。同じ外界からの刺激に対して、認知のされ方はそれぞれの人の考え方や経験によるところが大きいということです。五感を通した「知覚」もまた、認知に含まれます。また、思考や感情の動きなど、より広い精神活動も認知のひとつです。このように考えていくと、「認知」という言葉はかなり広い意味を持つことがわかります。この「認知」がゆがんだ状態を「認知のゆがみ」と呼びます。この「認知のゆがみ」はうつ病の方特有の考え方とされています。

 

【認知行動療法とは】
認知の偏りを修正し、問題解決を手助けすることによって精神疾患を治療することを目的とした、構造化された心理療法です。一回のセッションは30分以上、原則として16~20回が基本ですが、状況に応じて延長を検討します(厚生労働省の基準)。

 

【認知療法のはじまりと「認知のゆがみ」】
認知療法は1970年、アメリカの精神科医であるアーロン・ベックが考案した、主にうつ病のための治療法です。べックは、うつ病患者と接しているうちに、あることに気が付きました。それは「うつ病患者のものの捉えかた(=認知)が、普通の人とは違う」ということです。このことを「認知のゆがみ」とし、そのゆがみを「合理的に」「意識的に」治療する方法として認知療法が生まれたのです。「認知のゆがみ」は、同時にうつ病の症状でもあり、うつ状態がひどくなると、より強く表れる傾向にあります。例えば、愛する人を失う(対象喪失)、仕事が極端に忙しい、対人関係の複雑化などは大きなストレスとなります。このような大きなストレスにさらされた時、人は「認知のゆがみ」が出やすくなります。「認知のゆがみ」は新たなストレス要因を引き出したり、長引かせたりします。こうして、ストレスの総量がその人の許容範囲を超えた時、脳の機能低下が起きて思考力や精神力、集中力がなくなり、うつ病が発症すると考えられています。

 

【「自動思考」「現実的検証」「ホームワーク」がキーワード】
「自動思考」
認知行動療法では、「自動思考=様々な状況でその時に自動的に沸き起こってくる思考やイメージ」に焦点を当てます。

「現実的検証」
カウンセリングでは、観念的な議論ではなく、あくまでも現実に目を向けた検証を基本とします。クライエント様を暖かく受け入れると同時に、クライエント様の考えや思いこみを、カウンセラーがクライエント様と一緒になって「科学者」のように検証していく共同的経験主義と呼ばれる関係の重要性が強調されます。カウンセラーは、クライエント様の主体性を尊重し、クライエント様が自分の意見を表現しやすい環境を作り出しながら、クライエント様が自分で答えを見つけ出していただくような関わり方をすることが大切です。

 「ホームワーク」
認知行動療法では、ホームワークといって、実際に話し合ったことを実生活で検証しつつ、認知の修正を図ります。その内容はクライエント様の状態により、カウンセラーが調整します。

  

【認知行動療法を行う時の注意点】
認知行動療法とは本来、クライエント様がご自分で「病気を治そう」「治したい」と強く願い、意欲的に治療するお気持ちがないと、効果はありません。また、今まで避けてきた、心の中の嫌な出来事にも、正面から向き合う必要があるため、うつ病の急性期にいらっしゃるクライエント様にとっては、治療自体が負担となり、症状が悪化することがあります。ご注意下さい。

  

認知療法の基本~うつ病の場合の認知療法の基本】

①問題を整理する
整理された自分の問題を「治療の標的」ととらえ、明確化します。『自分の症状がどのようにできあがっており、それらがどのような仕組みで起きているか』ということをクライエント様自身が学ぶことが大切です。

②目標(治療の標的)を決める
問題解決にあたる際の具体的な目標を決めます。「長期的目標」「中期的目標」と「短期的目標」とに分けて考えてみましょう。

③考え方の偏りの基礎となる、クライエント様固有の信念(=スキーマ)を修正する。
スキーマの例:「私は無能だ」「自分に価値はない」「自分は愛されない」など。
まず、治療の標的のどこから問題解決にあたるかを検討します。さまざまな問題のどこから解決するとやりやすいかを考え、実行します。たとえば以下の方法があります。

・環境を変えてみる(刺激統制法)
・行動を変えてみる(エクスポージャー=暴露法やスキル訓練)
・認知のフィルターそのものを変えるよう努力する(認知の修正)

 

ユカリズルームでの認知療法の基本】
1、インテークの説明をします
2、お話を伺います
3、技法を選択し、今後のカウンセリングの方向性を決めます